環境
サプライヤーに対する環境要件
行動規範が定める環境要件
H&Mの行動規範に定められた環境要件は、サプライヤーが事業展開国において関連法を遵守することを求めています。それと同時に、H&Mは、法律で厳密に義務付けられた以上の環境責任を負うことを、サプライヤーに奨励しています。現地環境法とH&M行動規範への遵守を検証するための施設監査の際には、環境法と政府の許可、化学物質、廃水処理、廃棄物の管理という、4つの主要領域に重点を置いています。
監査で最初に行うのが、工場の各種許可の精査です。化学物質の取り扱いについても詳しく調査し、従業員の安全と水中や地中への化学排出物について重点を置いて調べます。それを評価するために、化学物質の容器への表示の有無とその表示方法、そして、化学物質安全性データシート(MSDS)が用意されているかどうかを確認します。また、MSDSに従っているかどうか、つまり、従業員が安全な化学物質の取り扱い方法の研修を受けているかどうか、保護具を使用しているかどうかについても確認します。染色や洗浄などの水使用工程を伴う工場には、廃水処理施設の利用を義務付けています。工場から排出される汚泥については、法律に従って処理されなければなりません。最後に、工場が有害廃棄物を責任ある方法で扱い、認可を受けた会社にそれを送っているかどうかを確認します。
化学物質の制限
健康と環境に有害な化学物質の使用を見直し、制限することは、H&Mの環境活動の重要な一部です。そのため、H&Mは、多数の化学物質について、生産工程での使用を禁止または制限しています。制限値や禁止物質はすべてH&M化学物質制限規定にまとめられており、このリストには全サプライヤーが署名しなければなりません。例えば、使用制限リストに含まれる化学物質には、カドミウム、鉛、水銀のような金属や特定の染料、ポリ塩化ビニル(PVC)、ホルムアルデヒド、臭素系難燃剤などがあります。サプライヤーが当社の化学物質制限規定を遵守していることを確認するため、外部の研究所で定期検査が行われています。
H&Mの化学物質に関する要件は、要件が最も厳しい販売国を基本としています。化学物質制限規定は、1995年以来6回更新されており、前回の更新は2005年に行われました。
IT製品サプライヤーに対する環境要件
IT製品購入の際に環境面で健全な選択ができるよう、H&Mは、提供される全製品に「ITエコ・デクラレーション」の付与を要求しています。ITエコ・デクラレーションとは、ITおよびテレコム製品の環境面についての宣言制度で、北欧諸国のIT団体――スウェーデンのIT工業会(IT-Företagen)、デンマークのIT工業会(ITB)、ノルウェーのICT-ノルウェー(IKT-Norge)、フィンランドのTTK協会(現ICT Suomi ry)――が共同で開発したものです。ITエコ・デクラレーションには、当該メーカーの環境慣行および製品の環境パフォーマンスに関する情報が含まれています。試験・調査・認証サービスを提供するノルウェーのネムコ・グループが、情報の正確さを検証するため、ITエコ・デクラレーションを提出する全企業から25%を無作為に選び、調査を行っています。
H&Mは、ITエコ・デクラレーションの情報を評価するためのモデルを開発しました。H&Mの評価モデルでは、法的基準に加えてH&Mの要件についても考慮されています。
店舗備品・什器サプライヤーに対する環境要件
H&Mは、店舗備品・什器購入のための環境ガイドラインを作成しました。PVCやハロゲン系プラスチックのような素材、鉛やクロムのような金属、臭素系難燃剤のような化学物質は、店舗備品の製造過程においても完成品においても使用を避けなければなりません。また、一部の適用分野では、特定の素材、金属、化学物質の使用を禁じています。より環境に適した製品を調達するために、禁止物質に代えて第一に選択すべき素材、金属、化学物質についてのガイドラインを設けています。
